筆者は楽天モバイルを2年以上使用している。そんな中、楽天モバイルについてこんな質問をよく目にする。
電話すると、ギガ数(通信量)は消費するの?
楽天モバイルは2022年において、「通信量」・「料金」の両方で最もコストパフォーマンスに優れた国内最強の通信キャリア。
さらに最近ではiPhoneの販売価格もドコモやau、ソフトバンクのどこよりも安く購入することができるため、楽天モバイルに乗り換える方も多いのではないだろうか。
また楽天モバイルなら通話専用アプリ「楽天Link」を使うことで、通話料金が一切かからないことでも評価が高い。
その恩恵を受けて楽天モバイルユーザーである筆者は、職場や自宅といった固定電話への電話もずっと無料。その証拠となる筆者のMy楽天モバイルから確認した3月分の通話料金¥0円の画面が以下。
固定電話への通話が無料である楽天モバイル。昔であれば有無を言わず飛びつきそうだが、LINE通話と何が違うのか?というところで踏みとどまってしまう気持ちもなくはない。
とはいえ、LINEが普及する日本国内での通話は大抵「LINE電話」を使っていると言っても過言ではない。
なぜならLINEで電話すれば、通話料金がかからないと思っているからだ。
確かにLINE電話は(電話回線を使わない)インターネット回線による音声通話であるため、通話料金は¥0円である。
ただしLINEで電話をかけると、通信量を消費することを忘れてはいけない。
契約上月々使える通信量が1GB、もしくは3GBなどの少量であれば、LINE通話をすることによってそれらの通信量はすぐに消費してしまう。
このようなLINE生活によって、楽天モバイルの通話でも同じように通信量が消費されるのではないか?と心配する声も少なくない。
(LINEと同じように)
“通話するときも通信量を消費するの?”
そんな素朴な疑問に対し、楽天モバイルユーザーである筆者はズバリこう答える。
楽天モバイルでは通話しても
データ通信量は消費しない
その理由と根拠について分かりやすく解説したいと思う。
楽天モバイルのギガ数は通話で消費しない理由
「楽天モバイルのギガ数は通話をすると消費されるのか?」 結論からいうと
消費はしない
理由は楽天モバイルがLINEとは異なる規格『RCS』と言われるネット回線を使っているからだ。
楽天モバイルが採用する「RCS」新世代データ通信サービスとは?
楽天モバイルの音声通話はインターネットによるデータ通信により実現しているが、LINEとは全く違う規格をデータ音声通話に採用している。
その通信規格はリッチ・コミュニケーション・サービス、略して「RCS(Rich Communication Services)」といわれるもの。
RCSは現在、北米や欧州を中心に世界27ヵ国、50社以上の通信業者が採用しているデータ音声通話サービスとして、2022年時点における日本国内通信キャリアでは楽天モバイルだけが採用している。
RCSというサービスでは以下のようなことがデータ通信により行うことができる。
・SMS
・音声メッセージ
・チャット
・IP音声通話
・ビデオ通話
・ファイル送受信
・コンテンツ共有
・位置情報の共有
他社通信キャリアが採用するRCS規格サービス
ドコモやau、ソフトバンクなどの他社通信キャリアは「+メッセージ」と言われるメッセージサービスで初めてRCS規格を採用した。
2018年当時「+メッセージ」はLINEに対抗する手段として各社が共同で取り組み導入したが、結果的に普及までには至らなかった。そんな「+メッセージ」だがあくまでSMSの代用でしかなく、音声通話には非対応だ。
楽天モバイルはデータ音声通話であってもギガ数にカウントしない
音声通話に関してドコモやau、ソフトバンクと違う規格(RCS)を採用した楽天モバイルだが、RCSと言えどデータ通信による音声通話であるため、通話することによってデータ通信量は消費する。
しかし、楽天モバイルは今のところ楽天Linkアプリから電話するデータ音声通話については、ギガ数にはカウントしないとしている。
楽天モバイルのギガ数は通話で消費しない根拠
楽天モバイルで通話してもギガ数は消費しないという根拠、それは明確に楽天モバイルの公式サイトで明記されているからに他ならない。
楽天モバイルの公式サイトでは以下のようなことが明記されている。
Rakuten Linkを利用したメッセージの送受信、電話の発着信は、プラン料金を決定するデータ利用量にはカウントされません。また、高速データ容量を消費せず、ご利用いただけます。
Rukuten Mobile 公式ホームページより
詳しくは以下のリンク先から楽天モバイル公式サイトをご覧頂くとよいだろう。
ただし楽天Linkアプリを使わずにスマホの標準電話アプリを使って電話をしてしまうと30秒で¥22円の通話料金が発生するので注意が必要だ。
ギガ数は消費しないが通話するときに注意すべき点
さて本題である「楽天モバイルでの通話でデータ通信量は消費しない」ということはお分かり頂けたことだろう。
ここで1つ、楽天モバイルで通話するときに注意しておくべき点をあげておきたい。
先ほどの章で説明しているとおり、スマホにある電話標準アプリを使って電話をしてしまうと普通に通話料金が発生してしまう。
楽天モバイルで無料で通話を楽しむには、楽天モバイル専用の電話アプリ『楽天Link』を使って電話することだ。
楽天Linkアプリを使えば通話料金は一切かからない。
ギガ数が通話で消費してしまう現象について
「楽天モバイルのギガ数は通話で消費することはない」ということは楽天モバイルの公式サイトからも確認できることだが、iPhoneで稀に楽天Linkアプリを使った電話の発着信でギガ数を消費していまうことがあるという。
電話の発着信でギガ数(=データ利用量)が消費されてしまう現象だ。
なぜこういったことが起こるのだろうか。
調べて見ると、どうもiOS15.0以降のiPhoneで限定的に起きているらしい。
「マスク顔認証」がiOS15.4からできるようになったiPhoneゆえに、それはないだろう・・・と落胆してしまう話だ。
どうやらその原因はiOS15.0以降のバージョンにある『iCloud+』という有料サービスにあるらしい。
iCloud+?
そんなサービスに加入した覚えがない・・・
そう思う方は筆者だけではないはず。
そこでiCloud+といわれるサービスが一体何なのかを調べてみることにした。
電話の発着信を通信量に含んでしまう『iCloud+』とは?
iCloud+とは、アップルが提供するiCloudのストレージプランにプライバシーに関するセキュリティを強化する機能が追加された有料サービス。
そのiCloud+のサービスの中にある「プライベートリレー」といわれる機能がONになっていると、楽天Linkアプリを利用したSMSの送受信や電話の発着信が、データ利用量に含まれてしまうようだ。
iCloud+「プライベートリレー」について
iCloud+は月額¥130円のアップルが提供する有料サービス。そのサービスの一部に「プライベートリレー」といわれるプライバシーを保護するセキュリティサービスがある。
プライベートリレーとは、Safariで閲覧したネット履歴への外部業者のアクセスを防ぎ、IPアドレスを知られることなく、暗号化によってどのWebサイトにアクセスしたのかも第三者に知られることがないというアップル独自のセキュリティ強化サービス。
このプライベートリレーをONにすることで、アップルを含むあらゆる業者からアクセス先を知られる心配がなくなる。
このプライベートリレーのON/OFFは以下の手順で確認することができる。
①設定⚙をタップ
②画面上部のApple IDをタップ
③iCloudをタップ
④プライベートリレー(ベータ版)をタップ
これらの手順で、自分のiCloudのプライベートリレーのON/OFFを以下のように確認することができる。
さてこのプライベートリレー、基本は「OFF」になっている。
そのため意識してONにしない限りプライベートリレーはOFFであり、楽天Linkアプリを利用したSMSの送受信や電話の発着信がデータ利用量に含まれることはない。
もし楽天Linkアプリを利用しているにもかかわらず、電話の発着信だけでデータ通信量(ギガ数)が消費されているのならば、プライベートリレーがONになっている可能性があるのでOFFにすることをオススメする。
まとめ
楽天モバイルのギガ数が通話することによって消費してしまうのか?という素朴な疑問に対する答えを分かりやすく解説してみた。もし楽天Linkアプリを使った電話の発着信が月々のデータ通信量に含まれるようなことがあれば、本記事を参考にiCloud+のプライベートリレーがONになっていないかどうかを確認してほしい。
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